ユリノーム錠 ケテック錠

ひもんや内科消化器科診療所 
ユリノーム錠、ケテック錠を服用されている患者さんへ
年末年始にかけて、内服薬の副作用に関する報道があり、当院にも何件か問い合わせがありました
 ユリノーム錠は高尿酸血症の治療薬です。肝機能障害のあるかたが服用し、死亡に至った例が新たに8件報告されました。ユリノームについては以前より肝障害を合併している患者さんの死亡例が報告されており、投与には注意を要するという扱いなっておりました。
 当院でユリノームを使用している患者さんは1名だけです。大学病院からの継続処方で、その方には昨日直接お会いして、事情をお話ししてありますので、当院におかかりの患者さんは、一応ご心配はないのですが、もし他院にもかかっていて、痛風や尿酸値が高いということでお薬をもらっている方は、主治医の先生に確認されたほうがいいとおもいます。
 ケテック錠は抗生物質で、当院でも気管支炎、咽頭炎、へんとう炎の患者さん、100名以上に処方しました。  副作用は重篤なものではありませんが、服用後4時間以内に意識消失発作のあった方が全国で16名報告されています。詳しいことはわかっていませんが、高脂血症の薬を飲んでいる方が併用した場合に発作が起こりやすいようです。
 死亡例や、後遺症が残るという報告はなく、服用後4時間以内の一時的な意識消失、視調節障害です。しかし車の運転や、その他作業中に一時的であれ意識消失があれば、大きな事故につながる場合もあるので注意が必要です。
 ケテック錠は、新しい薬で一日1回の投与でよく、呼吸器・耳鼻咽喉領域の急性感染にとても効果があるために処方していましたが、当院の患者さんで今のところ意識消失などの症状があったという連絡は受けていません。
 この副作用についても以前から指摘があったことなので、当院ではケテック錠はなるべく夕食後にのんでもらうように処方しておりました。また高脂血症の薬を飲んでいる方には処方しておりません。
 発作が起きる可能性があるのは服用後4時間以内なので、すでに服用が終わっている方は全くご心配にはおよびませんが、もしお薬が残っていて、またぶりかえしたときにのむという場合、同じ症状のご家族やご友人にあげようという場合(どちらも本当はしてほしくないのですが)は気をつけてください。
 ケテック錠はオレンジ色の少し大きめの錠剤で、通常一日1回2錠服用です。
 当院では薬剤情報を印刷した厚紙のシートに挟んでお渡ししています。
 ケテック錠については効きのよいお薬なので、有効性が上回ると判断した場合には今後も処方したいとおもっておりますが、その際にはきちんと副作用についての説明をいたしますのでご安心ください。