アリセプトを服用中の
患者さん ご家族の方へ

ひもんや内科消化器科診療所 
アリセプトを服用中の患者さん、ご家族の方へ

アリセプト錠
 新聞報道などでご存知の方も多いかとおもいますが、アルツハイマー型痴呆症(認知症)治療薬のアリセプトを服用中の患者さんの副作用による死亡報告がありました。
 亡くなったのは70歳代の男性で、横紋筋融解症という副作用症状が悪化してなくなりました。この患者さんは投与直後から歩行困難の症状を呈し、徐々に増悪、嚥下困難もきたし、投与開始37日で薬を中止しました。しかしその後、褐色の尿がみられ(横紋筋融解の兆候)、腎機能低下、肺炎を併発し多臓器不全に至り、投与中止53日で死亡されています。
 アリセプトによる横紋筋融解症についてはこれまで8例が報告されていますが、死亡例は今回が初めてです。
 アリセプトはアルツハイマー型痴呆症(認知症)に効果のある唯一の薬であり、現在わが国で30万人が服用しています。横紋筋融解症の頻度はきわめて低いので、これまで服用して問題のなかった方はそれほど心配する必要はないとおもっており、投与を継続しておりますが、
1) 筋肉痛
2) 脱力感
3) 褐色の尿が出る
といった症状が見られた場合には、お申し出ください。